江戸時代から日本人に愛飲されてきた甘酒。『飲む点滴』と呼ばれるほどに高い栄養価で、美肌を意識した女性を中心に、置き換えドリンクとして注目が集まっています。
甘酒はノンアルコールでほのかな甘みがありつつカロリーが控えめなので安心して取り入れることが出来ますね。今回は甘酒の美肌効果と大人女子が飲みやすいおすすめ甘酒、簡単なアレンジレシピなどをご紹介します。
甘酒が美肌を育てるしくみは?
栄養素が豊富な物を食べている・飲んでいるだけではお肌は美しくなりません。必要な栄養素がしっかりと吸収されて、必要なところに届いてこそお肌は瑞々しくハリのある状態を作ります。
甘酒にはビタミンB群や葉酸などのビタミン類、鉄や亜鉛などのミネラル、食物繊維、オリゴ糖、ブドウ糖など様々な栄養素が豊富に含まれています。含まれている栄養素で注目すべきは腸内環境を正常化してくれる食物繊維、オリゴ糖です。食物繊維は良い便通に欠かせないものですし、オリゴ糖は腸内で活動する善玉菌のエサとなります。
腸内環境が整うと甘酒や他の食事から得られる栄養素も正常に消化・吸収されてお肌がしっかり新陳代謝をして本来の美しさを維持しやすくなります。「甘酒を飲むようになってから肌ツヤが良くなった」等の体験談はここから来ているものと言えるでしょう。
本当に美味しい!大人女子におススメ3選
小分けにパックされた手軽な甘酒もいいのですが、お砂糖とは違う甘みが強いと飲みにくいと感じる方が多いのも事実。今まで甘酒を苦手と感じていた方も「これなら飲みやすい!」と太鼓判を押す、インターネットで購入可能なおすすめ甘酒を3つご紹介します。
八海山 麹だけでつくったあまさけ
砂糖を一切使わず、お米の芯に近い甘い部分のみを麹で糖化させたスッキリとした甘みの甘酒です。今まで甘酒が苦手だった、美味しいと思っていなかった方の「初めて美味しいと思った甘酒」として口コミが広がり人気が出ました。
そのままでも飲みやすく美味しいのですが、雑味がないのでアレンジしやすいのもポイントです。

八海山 麹だけでつくったあまさけ
国菊 黒米甘酒
黒米を10%使用して作られた甘酒です。通常の甘酒にはない香ばしさを感じることが出来、ストレートで手軽に美味しく飲みたい方におすすめです。
ぜんざいの様な味と表現する方もいらっしゃるほど風味があります。豆乳やきな粉と相性が良いのでアレンジしても美味しく飲めますよ。

国菊 黒米甘酒
榮太樓 和菓子屋のあま酒 榮太樓×獺祭
甘みがしっかり感じられるのに、後を引かないスッキリとした飲み口です。ネットでも買えますし、近所のスーパーでも売られていることがあります。憧れの日本酒ブランド「獺祭(だっさい)」を使用しているとあって、プレゼントしやすいのも嬉しいですね。

榮太樓 和菓子屋のあま酒 榮太樓×獺祭
自分でもできる簡単な作り方
炊飯器でつくる
炊飯器の保温機能を使えば簡単に甘酒を手作りできます。麹菌が生きている手作りならではの味を試してみてください。
【準備するもの】
炊飯器、温度計、乾燥米麹200g、米1合、水
【作り方】
- 炊飯器に米と4合分の水を入れ、『おかゆモード』炊飯する
- おかゆが60℃程になるまでかき混ぜて冷ます
- 米麹をほぐしながら入れてかき混ぜる
- 蓋はあけたまま布巾を被せ、50~60℃に保ち時々かき混ぜながら5~8時間で完成。5時間過ぎたころから味見をしてお好みの甘さになったら飲み頃です。
魔法瓶でつくる
乾燥麹は長期間の保存が出来るのがメリットですが、生麹の方が菌の活性が高く、でんぷんを糖化する力が強いです。甘酒作りになれて来たら、魔法分での甘酒作りにぜひ一度トライしてみてください。
【準備するもの】
鍋、温度計、米麹200g~250g、水(生の米麹:1.2倍量、乾燥米麹:1.5倍量)、1ℓ程の魔法瓶
【作り方】
- 魔法瓶に沸騰したお湯と水を半々入れてあらかじめ温めておく
- 鍋に分量の水を入れ、65℃くらいまで温め火を止める
- 米麹を入れて、さらに65℃まで弱火で温める
- 魔法瓶のお湯を捨て、③を入れて蓋をする
- 8時間程保温して出来上がりです。
途中、4時間位たった時に温度を確認して下がっているようなら鍋に移して再加熱してもいいです。もちろんそのままでも美味しく仕上がります。粒が気になるようならミキサーなどで滑らかにしてください。
甘酒の効果的で美味しい飲み方
甘酒ココア〈温かいレシピ〉
小さい鍋にココアパウダー小さじ1と水を大さじ1入れてダマが残らないようよく混ぜます。牛乳と甘酒を90㎖ずつ加えて温めたら出来上がり。ポイントは沸騰させないこと。お好みで甘酒の分量を加減してください。
ココアはポリフェノールが豊富で、食物繊維や血流を良くする成分も含まれているので相性◎です。
豆乳きな粉甘酒〈温かいレシピ〉
大きめのカップの中にきな粉小さじ1と少量のお湯を入れよく混ぜます。甘酒と豆乳90㎖ずつを入れて電子レンジで適温まで温めてください。
きな粉は不溶性・水溶性の食物繊維がバランスよく含まれていて、大豆イソフラボンが女性ホルモンに似た働きをして美肌作りをサポートします。
牛乳、豆乳で割る〈冷たいジレシピ〉
甘酒100㎖に対して牛乳や豆乳80㎖を加えて混ぜる。炭酸水で割ってレモンを絞っても意外と美味しいです。
冷凍フルーツと作るスムージー〈冷たいレシピ〉
甘酒100㎖に対して冷凍した果物を100~150g、レモン汁小さじ1弱加えてミキサーにかけるだけです。少し酸味のある果物がよく合います。イチゴやキウイなどがおすすめです。手軽さならみかんの缶詰が余った時に冷凍しておくと便利です。
飲む時間はいつがいい?
甘酒は朝食に飲むのがおすすめです。温めたものか、常温に近いものをパンやごはんの代わりにどうぞ。
朝に甘酒を飲むことによって栄養の吸収が早く一日の活動がスムーズに始められるメリットがありますし、夜に飲もうと決めていても魅力的なお誘いがあったりして習慣にしにくいからという側面もあります。
「4週間続けて飲んだら肌荒れや吹き出物が改善した」という実験結果もあるので、習慣化しやすい朝に取り入れてみてください。甘酒には飲みすぎてはいけないという報告はないので、朝だけと言わずにスムージーを作っておやつにしてもいいですね!
やってはダメ!美活ならない甘酒の取り入れ方
甘酒の選び方も重要です。甘酒には2種類あり、米麹から作られたものと酒麹から作られるものです。上記でおすすめした3品はすべて米麹から作られているもので、お砂糖などは含まれておらず素材本来の甘みで飲みやすくなっています。
対して酒麹から作られる甘酒にはお砂糖が添加されていることが多く、アルコールも含まれているため美活には向きません。そして、夜眠る前に飲むのもおすすめできません。
テレビで道端アンジェリカさんが「小腹がすいた時や夜寝る前に飲む」と仰っていたので「マネしよう!」と鵜呑みになさる方もいらっしゃるようですが、彼女と我々では美容にかける時間とお金が全く違います。
小腹がすいて『お菓子を食べるくらいなら甘酒やアレンジドリンクで甘みを補給しよう』という取り入れ方は良いのですが、いくらカロリー控えめな甘酒といえども眠る前に摂取するのは太る原因となりキケンですよ!
まとめ
- 甘酒は豊富な栄養が含まれていて手軽に置き換え食として利用できます
- 食物繊維とオリゴ糖で腸内環境の改善が期待できます
- 大人女子に人気があるのはスッキリとした甘みの甘酒です
- そのままでも美味しいのですが、続けるためにもアレンジするのがおススメです
- 実は簡単に甘酒を手作りできます。ポイントは温度管理!
日本人が忘れかけていたスローフード、甘酒。その優しい甘さとたっぷりの滋養で疲れた体を労わってあげましょう。夏に甘酒を取り入れると夏バテ知らず、冬には水分不足や冷えから来る便秘の改善をサポートしてくれますよ。