(最終更新日:2017.12.18)
アンチエイジングと聞くと、若返りだと思っている方も多いのではないでしょうか。しかし、アンチエイジングとは、加齢によって老化していく体を、可能な限り抑えるという事をさします。若返りではなく、年齢に応じた体を手に入れるという事なのですね。
効果的なアンチエイジングケアを行うと、いつまでも若々しく見た目をキープできます。そして、「アンチエイジング=美肌」というイメージが強いと思いますが、実は認知症や骨粗鬆症などを食い止めたり、更年期障害の防止、皮膚老化、目の健康、難聴を防ぐという事にも使われる言葉です。
そこで今回は、人に見られた時に最も印象を与える顔の皮膚老化にスポットを当てたアンチエイジング方法を紹介します。どの方法も自宅で簡単に行えるものなので、ぜひ試してみてくださいね。
アンチエイジングケアは何歳から始める?
10代~20代くらいまでの肌は、ある程度のスキンケアだけでも美しく年齢に応じた肌を保つことができます。17歳から20歳くらいまでは、肌の状態と密接な関係にある女性ホルモンのエストロゲンが増え続けているからです。
しかし、20歳から38歳くらいになるとエストロゲンと皮脂の分泌量が減少し、乾燥しやすくなったり、乾燥を防ぐ為の皮脂の過剰分泌が起きたりという問題が起こります。
さらに、39歳から44歳になると、エストロゲンの分泌量は急激に低下し、毛穴の開きや肌荒れが多くなり、更にフェイスラインのたるみも気になるようになってくるでしょう。44歳から55歳に差し掛かると、肌のかさつきが気になるようになり、56歳から60歳になると、大きなシワが出てきます。
このように、年齢を重ねるほど女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量は低下する一方で、どんどん肌の状態も不安定になります。いつまでも美しさを保ちたい女性にとって、30代以降のアンチエイジングケアは絶対と言っていいほど必要なのです。
できれば20代からアンチエイジングしたい所ですが、30代、40代、50代からでも遅くはありません。できることから始めましょう。
紫外線による肌老化
肌の老化にはいくつかの原因がありますが、その一つに紫外線が原因となり老化が進む「光老化」があります。紫外線は、若さを保ちたい肌にとって最も悪影響なのです。
紫外線の当たらないお尻や腕の内側などは、若い人でも年を重ねた人でも、さほど肌質が変わりません。しかし、顔は紫外線を浴びやすい場所なので、年齢を重ねた肌と若い人の肌を比べると老化が目に見えてわかります。それほど紫外線の影響力は大きいのですね。
また、紫外線には「UV-A」と「UV-B2」と2つの種類があり、それぞれ肌に与える影響が違います。この2種類の紫外線が肌に与えるダメージを理解し対抗する事で、効果的なアンチエイジングへとつなげられます。
UV-Aが肌に与える影響
UV-Aは、肌のメラノサイトというものを活性化させる働きがある紫外線で、知らず知らずのうちに少しずつ光老化を促進します。また、肌のハリを保つための繊維「コラーゲン」と「エラスチン」を壊してしまう酵素をUV-Aが増やしてしまい、コラーゲンは切断され、エラスチンは変性してしまいます。
すると、肌の状態は弾力性を失い、弾力がなくなることでシワが発生してしまいます。また細胞が傷つくという影響もあるため、肌の免疫力が低下し、肌荒れを起こしやすくなるのです。
UV-Bが肌に与える影響
UV-Bは、メラニン細胞という肌の表面にある細胞を活性化させます。活性化したメラニン細胞は、メラニンを多量に生成する為、日焼けと呼ばれる状態になります。
UV-Aと比べ、刺激が強い紫外線であり、細胞に傷をつけシミが発生するだけではなく、皮膚がんの原因となる可能性も高い紫外線ですね。更にコラーゲンを破壊する酵素の分泌を高める作用があるため、ハリが失われ、シワを増やします。
老化を抑えるアンチエイジングケア方法
光老化を食い止めるためには、日常的に紫外線対策をすることが大切です。なぜなら、光老化は紫外線を浴びてすぐに起こるのではなく、浴びた紫外線が蓄積されることによって引き起こされるからです。外に出る時は、常に肌が紫外線を浴びないように工夫しましょう。
- 紫外線が強い時間には極力外出しない
- 日陰があれば、日陰を歩く
- 日傘や帽子を活用する
- サングラスを活用する
- 日焼け止めを付ける
この中でも日焼け止めの選び方には注意が必要です。日焼け止めに含まれている紫外線吸収剤や紫外線散乱剤は、肌に直接触れると強い刺激となり、肌トラブルの原因になってしまう可能性が高いからです。また、女性ホルモンの分泌量が減り、肌の状態が弱っている部分に刺激物を直接塗ってしまったら、より悪影響を受けやすくなってしまいます。
紫外線吸収剤や散乱剤が直接肌に触れないように作られている日焼け止めが、「エンビロンのラドローション」です。せっかく肌に塗るものなので、紫外線を防ぐだけではなく、肌に良い成分も配合されていたら嬉しいですよね。ラドローションには皮膚の健康を維持してくれたり、がん予防や細菌から身を守ってくれるビタミンAも豊富に含まれています。
ビタミンAが不足している肌は、ハリが失われたり、クスミができやすかったり、問題が多数引き起こります。ラドローションは、光老化を食い止めながら、アンチエイジングケアになるビタミンAも含まれているのでおすすめですよ。
細胞の酸化も老化の原因
食べ物や金属など、長い期間に空気にさらされた物質は酸化します。そして、酸化した金属が錆びるように、肌も酸化してシワやシミが増え、まさに老化という状態になっていきます。
人間が体内に取り入れた酸素が酸化してしまうと、活性化酸素というものに形を変わり肌に悪影響を与えます。活性化酸素は皮膚の細胞と結びつき、肌を酸化させてしまうので、コラーゲンは固くなり、皮膚に弾力が無くなり老化した肌となります。
そして、不規則な生活は、酸素の酸化を促進させる原因となります。アンチエイジングを意識して以下のようなことに注意しましょう。
- ストレス
- 喫煙
- 脂や添加物の多い食生活
- 大気汚染の影響
活性化酸素による酸化を防ぐ方法
活性化酸素を減らし、肌の酸化を食い止める努力もアンチエイジングケアとなります。そして、肌の酸化に対抗するには、抗酸化酵素が重要です。抗酸化酵素の代表にはSOD酵素があり、活性化酸素を無力化してくれる優秀な酵素です。
SOD酵素はアンチエイジングに欠かせない酵素ですが、40歳くらいを境に減少していく傾向がありますね。その為、抗活性化酸素による酸化を抑えるには、抗酸化力を高める必要があり、既に酸化して受けてしまった肌ダメージの修復にも効果を発揮します。
抗酸化力を高める効果のある成分
野菜や果物を毎日バランスよく摂取する事で、抗酸化力を高める事が可能です。また、食べ物で栄養を摂取する他に、肌への直接塗布などで、ビタミンCを肌へ届ける事でも効果が期待できます。
具体的には以下の成分が高酸化力を高め、肌の酸化を防ぐ効果があります。
- ビタミンC・ビタミンE:果物や野菜に多く含まれています。
- βカロテン:トマトなどの緑黄色野菜、柑橘類に多く含まれています。
- ポリフェノール:紅茶や緑茶、ゴマなどを摂取しましょう。
乾燥が老化を加速する
乾燥も肌の老化を加速させてしまう原因となります。健康な肌は、汗などの水分と皮脂がアミノ酸という成分の働きにより乳化され、弱酸性の皮脂膜が自然にできています。この弱酸性の皮脂膜は天然クリームとも呼ばれ、肌に蓋をして皮膚の乾燥を防いでいるのです。
しかし、20歳を過ぎたあたりから、女性ホルモンの分泌量が減り、皮脂の分泌も大幅に減少します。すると正常な天然クリームは作られなくなってしまい、乾燥しやすい肌となってしまうのです。
また、肌には線維芽細胞というものがあり、コラーゲンやエラスチンなどの美しい肌を保つ成分を補給してくれています。しかし、肌が乾燥している状態にあると線維芽細胞の働きが鈍くなり、コラーゲンやエラスチンの生成が減少してしまいます。
すると、美しい肌を保つことが出来なくなり、シワやたるみなどの肌の老化が進むので、肌の老化を阻止するために乾燥を防ぐアンチエイジングケアが必要になります。
肌の乾燥改善に効果のある食べ物
肌の乾燥は食べ物によって防ぐことができます。以下の成分情報を元に食生活を見直しましょう。
【ビタミンA】
ビタミンAは新陳代謝を活発にする効果があります。新陳代謝が活発になると、血行が促進される為、皮脂の分泌や必要な水分を補給することが出来る肌が手に入れられます。主に、レバーやウナギ、青魚屋乳製品ン、緑黄色野菜などに多く含まれています。
【ビタミンB】
ビタミンBも新陳代謝を活発にしてくれます。また、乾燥した肌は外部刺激の影響などにより、炎症を起こしやすくなってしまうのですが、肌の炎症を抑制する効果もあります。豚肉やレバー、大豆などに多く含まれています。
【ビタミンC】
乾燥しにくい肌を作るために必要なコラーゲンの生成を促進してくれます。レモンやアセロラ、パプリカ屋果物全般に含まれます。
【セラミド】
肌を外部刺激から守り、肌に必要な水分を保持する効果があり、乾燥しやすくなった肌に、とても必要な成分です。こんにゃくや黒豆、ヒジキやわかめに多く含まれています。
肌の表面からアンチエイジングケア
乾燥しやすい肌は、食べ物だけでは乾燥を食い止めることができません。その為、肌の表面からケアしてあげることが必要となります。そこでおすすめなのが、ヒト型セラミドというものが配合されている化粧品です。
セラミドにはいくつかの種類があるのですが、ヒト型セラミドという成分が肌の乾燥に対して一番効果があると言えます。ヒト型セラミドは、浸透力が高いため、保湿。保水に高い効果を示します。肌に潤いを届け、保湿してくれるため、シワ屋たるみが起きにくい肌を手に入れることが出来るでしょう。
まとめ
やはり顔の肌は、見た目年齢に大きな影響力があります。肌が若々しく健康的な状態であれば、若い印象を与えられますね。早めにアンチエイジングケアの知識を習得し、実践していきましょう。
- アンチエイジングとは老化を食い止め、年齢に応じた体を維持するということ。
- アンチエイジングケアは、できるだけ早いうちから始めたほうが良い。
- 女性ホルモンの分泌量の低下により、肌トラブルが起きやすくなる。
- 肌老化の原因は紫外線・活性化酸素・乾燥。
- それぞれの問題は日焼け対対策や食べ物、化粧品の改善で解決できる。